2011年3月11日東日本大震災、そして原発事故からの復興、今後の災害対策に向けて、EV(電気自動車)を活用した町づくり再生に取り組む福島県浪江町に5台の「日産リーフ」が納車されました。
その納車式典の模様と、浪江町に事業所を構えるEVバッテリーの再利用などを領域とする企業、フォーアールエナジーの工場見学、浪江町のあれこれをご案内致します。
「日産リーフ」納車式【浪江町役場】
福島日産金子常務から記念キーを贈呈される浪江町吉田町長。納車されたリーフの前で。
納車されたリーフは、普段は公用車で、非常時には蓄電池としての活用が期待されます。
今後も継続的にEVの導入検討があり、2020年末までにワゴンタイプを含む合計13台のEVが配備されるそうです。
町の主な拠点にEVとステーションを導入しEVを中心とした町づくりを目指す浪江町と、EVのリーディングカンパニー日産ががっちりタッグを組んで、新しい町の灯を照らします。
納車式典の電気はリーフから!?
今回、浪江町に納車されたリーフのうち1台から電気が供給されています。
粋な演出です。
納車式典のマイクやスピーカー類の電気はリーフから。
心から嬉しそうな「うけどん」
浪江町の公式キャラクター「うけどん」が嬉しそうにリーフの側に。
人間でいうと5歳ぐらいなので、リーフのスポーティなボディに心躍ってるのかもしれません。
再生可能バッテリーの可能性を広げるフォーアールエナジー社
震災後、浪江町の企業立地第一号でもある「フォーアールエナジー株式会社」
浪江事業所ではリーフの使用済み電池の再生などを行っているそうです。
牧野英治社長に工場内を案内していただきながら、フォーアールエナジーの事業について、浪江についてのお話を伺うことができました。
馬場町長とは想いがドンピシャだった
事業所内で検査を待つリーフの使用済み電池。
現在600ほどの電池があり、これからかなりの数が増えてくるとのこと。
使用済み電池を検査し、どのようなタイプで再利用するのか、そこにはフォーアールエナジーが長く研究してきたノウハウがあるそうです。
なんとフォーアールエナジーはリーフが発売されるよりも前、2010年9月に設立されています。
震災、原発事故のあと、当時の浪江町馬場町長が日産に来られたそうです。
新しいエネルギーで復興を目指す姿勢がドンピシャで、やりたいことが同じだったと語る牧野社長からは、言葉が出る度に「浪江、浪江」と、まずは浪江町ありきの想いが語られます。
牧野社長、浪江のことが好きなんだなぁ。間違いないと思います。
事業所が稼働したことで、地域の雇用促進にも繋がっています。現在は7名の地元の方が働いていらっしゃいます。
これから電池の再利用が活発化されてくると雇用の機会も更に期待できますね。
工場見学をさせていただいあとは、牧野社長から伺って気になったふたつの場所に向かいました。
マルチ90kW急速充電器
浪江町駅近くにある地域スポーツセンターに設置された充電ステーションです。
フォーアールエナジーの技術ノウハウで開発されたEV充電器は、なんと2台同時利用が可能です。
使用済み電池を2次利用して、電気契約が高圧になると大変大きなコスト増になるところ、低圧のままで90kWを実現しているとのことです。
EVの電池が浪江の町を優しく照らす「リボーンライト」
浪江町は現在、町全域の20%が避難指示を解除された状況です。
浪江町のウェブサイトを見ると、「浪江町民の数」と「浪江町に住んでいる人」の数字を確認することができます。
令和元年11月末で、浪江町民の数は17,201人、浪江町に住んでいる人は1,174人です。
2年ほど前に、小さなお子さんがいるお母さんから言われたことがあるそうです。
「浪江は暗いから…町が暗いから…小さな子どももいるし…」と。
そしてEVのバッテリーを再利用して作られた街灯「THE REBORN LIGHT」
もしかしたらあなたのEVのバッテリーが浪江の町を明るく優しく照らしているかもしれません。
国道114号線でご覧いただけます。
これからも新しいエネルギーで復興に取り組む浪江町と日産に期待と応援を!
はまモビ
今回の旅は富岡町から浪江町まで「はまモビ(NISSAN e-シェアモビ)」を使いました!
はまモビは、福島浜通りの交通を便利にするプロジェクトです。
ラストワンマイルの移動にカーシェアという手段。
富岡駅からはまモビまでのルートは以下の動画からご覧いただけます。
静かで乗り心地の良いリーフはゆっくりドライブに最適です。
富岡町から浪江町までを走ります。
リンク集
関連するウェブサイトのリンク集です。是非ご覧になってください。
【企業】日産リーフと歩む、浪江のまちづくり(YouTube)
【番外】浪江に来たら浪江焼きそばでしょ!
浪江町役場のお隣にある「まち・なみ・まるしぇ」
美味しいそうなお店がいっぱいで悩みますが、やっぱりこれ!「浪江焼きそば」
大700円、卵50円
太麺と濃いめのソース、シャキッとしたもやしに美味しい豚バラ。
卓上にはにんにく入の一味唐辛子も。
浪江町に訪れたらお忘れなく!